改訂 物質応用化学のための 物質工学実験と解析

 
栗田 公夫・栃木 勝己・西宮 伸幸 編、A5版、203頁、平成2045日発行、定価2,500+

 

 1994年に出版された小島和夫、荒井康夫編「工業化学のための物質工学実験と解析」は、物質工学を「あらゆる元素の組み合わせ、生物をも含めた物質を対象とする材料科学に、流動、混合、分離などを含む物質プロセス工学、コンピュータによるデータ処理技術まで包含する総合的材料工学体系である」と考え、工業化学系大学で行われていた実験をまとめたものである。その内容は材料の合成、キャラクタリゼーション、物性測定、データ処理、物性化学や分離工学に中心をおいた物質プロセス工学などから構成されている。

 本書は、約15年を経過した現状に合うように、書名を「物質応用化学のための物質工学実験と解析」とし、金属材料の合成と物性を全面的に改訂した。次に、無機材料の合成と物性、高分子材料の物性、物質プロセス工学の新規課題を補遺としてまとめ、さらにBasicを用いたデータ処理をExcelにより全面改訂した。前版と同様に、ひとつひとつの課題については実験目的と理論を平易に解説し、実験方法、データ処理についてもできる限り多くの紙面を割き、必要なデータが短時間で得られるように努力している。

◆ 目次 ◆

1.無機材料の合成と物性

 11 無機材料の合成

 111 炭酸カルシウムの合成

 112 亜鉛置換型フェライトの合成

 12 無機材料の組成と構造

 121 走査型電子顕微鏡

 122 原子吸光分析

 123 X線回折

 124 赤外吸収スペクトル

 13 無機材料の物性

 131 機械的性質(圧縮、曲げ強さ試験)

 132 熱的性質(示差熱分析)

 133 粉体物性

2.金属材料の合成と物性

 21 マグネシウム-ニッケル合金の製造

 22 マグネシウム-ニッケルのキャラクタリゼーション

 23 マグネシウム-ニッケルによる水素の吸蔵・放出

3.高分子材料の物性

 31 鎖状高分子モデルの統計実験

 32 高分子希薄溶液の粘性

 33 温度特性−ガラス温度測定−

 34 静的粘弾性−クリープの実験−

 35 ゴム弾性

 36 結晶性高分子材料の結晶化度−密度法による結晶化度の測定−

4.物質プロセス工学

 41 物質の状態と物性−気液平衡−

 42 物質収支−単蒸留−

 43 物質分離−充填塔による蒸留−

 44 流体輸送−円管内流体の圧力損失−

 45 熱移動操作−円管内流体の境膜伝熱係数−

補 遺

補遺1.無機材料の合成と物性

 補遺11 示差熱分析

 補遺12 恒圧通気式(水渡‐荒川式)粉体比表面積測定

 補遺13 アンドレアゼンピペット粒度測定

 補遺14 自動粒度測定

 補遺15 亜鉛置換型マグネタイト磁性体の合成

 補遺16 炭酸カルシウムの合成

補遺2.高分子材料の物性

 補遺21 結晶性高分子材料の結晶化度(Degree of crystallinity)の補足

補遺3.物質プロセス工学

 補遺31 エブリオメータ法による気液平衡の測定

 補遺32 冷却曲線法による固液平衡の測定

5.パソコンを用いた実験データの解析

 51 Excelによるデータ解析

 511 Excelによる簡単な数値計算

 512 Excelによるグラフ作成

 513 実験−蒸気圧の測定−

 52 無機材料の合成と物性

 521 アンドレアゼンピペットによる無機粉体の粒度分布測定

 522 恒圧通気式比表面積測定による無機粉体の粒度測定

 53 高分子材料の物性

 531 ゴム弾性

 54 物質プロセス工学

 541 メタノール〜水系気液平衡データからのMargules式パラメータ決定

 542 エタノール〜水系沸点データからのWilson式パラメータ決定

 543 ベンゼン〜シクロヘキサン系固液平衡データからのWilson式パラメータ決定

 544 メタノール〜水系の精留実験

演習問題の解答

付録1 原子量表

付録2 単位換算表

付録3 X線回折用2θ〜d対照表